種子骨障害とは足の親ゆびの付け根、足の裏側に左右に2個ずつある種子骨という骨の部分が何らかの原因で痛むもののことを言います。
種子骨障害のレントゲン画像例
まずはこれが通常の種子骨です。
下の写真は分裂種子骨といって、2つの種子骨の1つが上下に分かれてしまっています。
矢印部分が2つにわかれた種子骨 | 左右とも二分していることが多い |
上記の分裂種子骨はある種の先天的要素が多いものであるため、骨折ではありません。
なんで種子骨障害になっちゃうんだろう?
種子骨障害といっても、分裂種子骨・骨折・疲労骨折・偽関節・無腐性壊死・滑液嚢炎などと多くの種類があるため、原因も多く鑑別は難しいです。
ここでは分裂種子骨についてふれてみたいと思います。
先述の通り、分裂種子骨はある種の先天的要素が多いものです。しかし分裂していると必ずしも痛みが出るものというわけではなく、分裂していても痛みを全く感じないまま生活をしている方もいます。
では、分裂していて(痛みが出る・痛みが出ない)の差はどこで出るのでしょうか?
これもまた生活環境・履いている靴の構造・受傷起点・スポーツをやっているのなら競技特性などと原因は多岐にわたりますが、大きな靴を履いて浮きゆびになると痛みが出る一因ともなります。
下の写真で見てもわかるように、通常の足の接地状況だと5本のゆびすべてが地面に接地し圧も均等にかかりますが、浮きゆびになると種子骨部分に圧が集中してしまいます。
通常の足の接地状況 | 浮きゆびになるとゆびが地面に着かない |
大きな靴を履くとなんで痛くなるの?
大きな靴を履いていると、靴の中で足が前後左右に暴れやすくなります。その時にゆびが浮いている状態(浮きゆび)であると種子骨部分が繰り返し擦れます。
もととも分裂している種子骨部分が繰り返し擦れると痛みが出るのも当たり前です。
大きな靴を履いていてると浮きゆびになり | 足が暴れて種子骨部分がこすれる |
ではどうすればいいの?
テーピングやサポーターなどが有用な場合もありますが、根本的な原因が解決されない限り、それらはその場しのぎのものにしかなりえません。
まずは専門家に詳しく足の計測をしてもらい、自分の足の適正サイズを知ることが大切です。
そして、しっかりと合ったサイズの靴を履き、浮きゆびを解消する(=ゆびが地面にしっかり着く)加工が施されたインソールなどが有用となることが多いです。