スポーツ障害:肉離れ

【肉離れ】

足に起こる肉離れは、筋肉の痙攣から来る足がつる症状と間違われやすいスポーツ障害といえます。
しかし、肉離れは足がつるのとは比べ物にならないほど厄介な症状を持っているのです。
肉離れはどのようにして発生していて、どのように治療していかなければならないのでしょうか?
肉離れについて解説していきます。

肉離れとは

肉離れは、太腿やふくらはぎの筋肉が断裂してしまうスポーツ障害です。筋肉の断裂は筋肉痛の原因にもなりますが、肉離れで起こる筋肉の断裂は筋肉痛よりも広い範囲でおこるため完治するまで数週間以上掛かる場合も少なくないのです。では、肉離れは何故起こるのでしょうか?

肉離れの原因

肉離れが起こる原因は、脚の筋力にあると言えます。肉離れが起こる太腿の筋肉であるハムストリングやふくらはぎの腓腹筋は、身体の全重量を支えるため強い筋力を持っています。肉離れは、これらの強い筋力を持つ脚の筋肉が収縮している際に自分が出した筋力に耐え切れず部分断裂を起こすことで発生します。肉離れの原因となる筋肉の部分断裂は筋肉痛でも起こっていますが、筋肉痛の場合は筋肉組織を構成する筋繊維が断裂しているもので肉離れのように筋肉組織が部分断裂を起こす場合とは比べ物にならないと言えます。

肉離れの症状

肉離れは、筋肉に関係するスポーツ障害の中でも長引きやすい性質を持っています。主な症状としては、膝の曲げ伸ばしに伴う痛みや歩行困難が挙げられます。もちろん、症状が現れている時には運動は厳禁です。肉離れを起こしている筋肉は、炎症によって腫れることがあります。肉離れの症状は軽ければ歩く程度ならば問題ないこともありますが、症状が重くなると自力歩行はおろか行動できないほどの強い痛みに襲われて、その場にうずくまってしまうことも少なくないようです。

肉離れの再発

肉離れの最も厄介な点は、完治しても再発しやすいという点にあります。全てのスポーツの基盤となる脚に起こるスポーツ障害だけに、肉離れの再発は大きな問題となります。特に、試合中走り回っていなければならないサッカーや瞬発力を必要とする短距離走が勝敗に関わる野球などでは、肉離れの再発は選手生命に大きく関わる障害になることが多いと言えます。現に、肉離れによる故障で現役引退に至ったプロ選手も少なくないため、肉離れを起こさない心構えが必要不可欠なのです。

肉離れの治療

肉離れが起こったら早急な対処をすることが、肉離れ治療の基本であるといえます。肉離れへの対処は、スポーツ障害への対処の基本である「RICE」で行われます。RICEとは安静(Rest)・冷却(Ice)・圧迫(Compression)・挙上(Elevation)の頭文字をとった言葉で、「横になって安静」「患部の冷却」「患部の圧迫」「患部を心臓より上に挙げる」という応急処置の鉄則を表しています。肉離れが発生してから48時間はRICEに従った治療を継続し、痛みが引いてきたら温熱療法などで回復を促していきます。場合によっては抗炎症剤を使って痛みを抑えたり、電気刺激を与えたりと言った治療法が行なわれます。